口を開閉する時に、顎から耳の付け根にかけて痛みが走ったら、顎関節症かもしれません。
最近ご飯を食べる時に、なんとなく顎に痛みを感じるという方や、耳の付け根でポキポキと嫌な音がするという方は、要注意です。
実はここ10年ほどの間に、患者が急増しているのです。子どもからお年寄りまで、誰でも発症する可能性のある病気ですが、10代の半ばから患者が増え始め、20代から30代に最も多くなります。
また、男性よりも女性に多いことも特徴的で、女性の方が2?3倍ほどは多いそうです。なぜそのような年齢分布や性別差が出るのかは、この病気のメカニズムに関係があります。
かつては噛み合わせの異常から起きると考えられていましたが、最近ではそればかりが原因ではないことが判ってきました。まずは、やはり噛み合わせに関係することですが、歯ぎしりや食いしばりなどの、ブラキシズムと呼ばれる癖のようなものが原因にあげられます。
寝ている間に歯ぎしりをする人はけっこう多いものです。また重いものを持ったり、仕事に集中していたり、緊張が続いたりすると、気付かないうちに歯を食いしばっていることもあります。
顎関節症の原因
次に挙げられる要因は、ストレスです。ストレスが強くなると、体も緊張しますし、ブラキシズムも悪化します。さらに、片側だけで食べ物を噛む癖も原因になります。
うつぶせ寝をしたり、頬杖を突いたり、姿勢が悪かったりすることも要因のひとつです。
骨盤がゆがんでいたり、左右の肩の高さに違いがあったりしても、影響が出ることがあります。
若い世代に多くなっているのは、ストレス社会でストレスを感じることが増えているからだと考えられます。また、子どもの頃から軟らかい食べ物になじみ、固いものを食べなくなって顎が弱くなっていることも要因でしょう。
女性に多いのは、女性は筋力が弱いので、体のバランスが偏りやすいこと、パンプスなどのアンバランスな靴をはく機会が多いことなどが挙げられます。
月経があるので、ホルモンバランスや骨盤の開閉に問題が起きやすいことも一因ですね。顎関節症には、本当に軽度なものから、痛みがひどく日常生活に支障をきたすほどの重症なものまであります。
顎関節症と病院
口を開けると音がして痛みが走る、なんとなく開けづらいという程度なら軽症の範囲でしょう。
放っておいても治ってしまう場合もありますし、ストレッサーが無くなったり、生活習慣を改善したりするだけで良くなることもあります。
しかし、口が思うように開閉できなくなったり、めまいや全身におよぶ痛みが出たり、精神的に耐えがたい苦痛を感じたら、顎関節症の治療を受けましょう。
現在は症状に合わせてさまざまな治療法があります。
しばらく様子を見て軽減しないようなら、我慢せずに医療機関に相談しましょう。やはり専門病院でしっかりと見てもらうことが一番といってもよいでしょう。そうすることによって、顎の痛みや嫌な関節音から、早く解放されると良いですね。